個人開発者の「名前」をどう決めるか — Zeronova が生まれるまで

2026.02.13
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はじめに — 「なんて名乗ればいいんだろう」問題

個人開発を始めて最初に悩むのは、意外にも技術選定ではなく「名前」かもしれません。

Xアカウントの名前は何にするか。プロダクトのフッターに書く運営者名は。GitHubのプロフィール名は。ブログの著者名は。法人名とは別に活動名を持つのか。

この問題に正解はありませんが、後から変更するとあらゆる場所を修正する必要があり、意外なほどコストがかかります。

この記事では、ZERONOVA LABの「Zeronova(ゼロノバ)」という名前がどう決まったのか、そしてブランド体系をどう設計したかを、開発日記をもとに振り返ります。

最初の失敗 — 名前を決めずに始めてしまった

2025年12月、ZERONOVA LABの最初のプロダクト CancelNavi をリリースしたとき、活動名はまだ決まっていませんでした。

Xアカウントは本名ベースで作り、サイトのフッターには法人名(Koship合同会社)を記載し、ブログの著者名は曖昧なままでした。「とにかくプロダクトを出すことが先」と考えていたからです。

2025年12月24日の開発日記には、ブランディングの必要性に気づいた記録があります。

ロゴデザインが完成。Xの公式アカウントも開設。プロダクトを出すだけでなく、「誰が作っているか」を明確にする必要性を感じた

プロダクトが増えるにつれ、「この6つのプロダクトはどういう関係なのか」「誰が運営しているのか」を伝える必要が出てきました。

「Zeronova」の名前の由来

2026年1月16日、活動名を「Zeronova(ゼロノバ)」に統一する決断をしました。

Xアカウント名を @zeronova_lab に変更。運営者名を「zeronova(ゼロノバ)」に統一。各プロダクトのフッター、お知らせ、プロフィールを全て更新

「Zero」と「Nova」の組み合わせ

名前には ZERONOVA LAB のコンセプトを込めました。

  • Zero: 「ゼロから」の Zero。何もないところから新しいものを生み出す
  • Nova: ラテン語で「新星」。宇宙で突然明るく輝き始める星

「ゼロから新しい星を生む」。0→1を何度でも繰り返すという、AIネイティブ実験スタジオのコンセプトそのものです。

PM-AI 対話: 名前の表記をどうするか

名前の表記方法について、Claude Code と相談しました。

ZeronovaZeronova
「Zeronova」のローマ字表記だけだと日本語話者に読み方が伝わりにくい。かといってカタカナだけだと国際性がなくなる。
Claude Code
ローマ字 + カタカナの併記を推奨します。「Zeronova(ゼロノバ)」のように初出で括弧書きすれば、読み方が明確になります。SEO的にも、日本語検索「ゼロノバ」とローマ字検索「zeronova」の両方をカバーできます。
ZeronovaZeronova
なるほど。著者名は「Zeronova(ゼロノバ)」、URLやID系は小文字の「zeronova」で統一しよう。
Claude Code
JSON-LD の構造化データでも namealternateName で両表記を設定できます。Googleの検索結果でどちらの表記でもヒットするようになります。

この方針は、AuthorCard コンポーネント、JSON-LD、OGP、サイトのフッターなど、あらゆる場所で統一的に適用しています。

後から変更する痛み

名前の統一は「決める」こと自体よりも、「変更する」ことの方が大変でした。

2026年1月16日の開発日記に、その苦労が記録されています。

ブランディングは早めに固めるべきだった。Xアカウント名、フッター、お知らせ、プロフィール、OGP情報、JSON-LD…変更箇所が多すぎる

具体的に変更が必要だった箇所を列挙すると:

  • Xアカウント: アカウント名、プロフィール、固定ポスト
  • 各プロダクトのサイト: フッター、お問い合わせ先、運営者情報
  • ZERONOVA LAB: AuthorCard、JSON-LD(Person schema)、OGP、About ページ
  • お知らせ: 過去に「運営者」と記載した箇所の更新
  • メタデータ: robots.txt の変更はないが、sitemap 再生成

これらすべてを一括で変更する必要がありました。後から分かったのですが、Xの旧アカウントURLが一部のページに残っていて、それは数ヶ月後にリンク切れチェッカーで発見されることになります。

ブランド体系の設計

個人開発で複数プロダクトを運営する場合、「ブランド体系」の設計が重要です。

マスターブランドとサブブランド

ZERONOVA LAB では以下のブランド体系を設計しました。

ZERONOVA(マスターブランド)
├── ZERONOVA LAB — 個人ブランド・開発記録
├── ZERONOVA Focus — フリーランス向けツール群
│   ├── Wakulier
│   └── IdeaSpool
└── 共同開発プロダクト
    ├── BandBridge
    └── 自治会DX

「ZERONOVA」をマスターブランドとし、その下に用途別のサブブランドを配置する構造です。各プロダクトは単体でも成立しますが、「ZERONOVA が作っている」という一貫性を持たせています。

なぜサブブランドを分けたのか

フリーランス向けの Wakulier と IdeaSpool は、開発者向けの Journal や技術記事とはターゲット層がまったく異なります。同じ「ZERONOVA LAB」ブランドで発信すると、メッセージがぼやけてしまう。

そこで「ZERONOVA Focus」というサブブランドを作り、フリーランス・副業クリエイター向けのコンテンツとプロダクトをまとめました。ランディングページ(/focus)、ブログ(/focus/blog)、デザイン(白背景のライトモード)もサブブランド専用に分けています。

個人開発者が「名前」を決めるときのポイント

自分自身の経験から、個人開発者が活動名を決めるときに考えるべきポイントをまとめます。

1. できるだけ早く決める

プロダクトを1つ出す段階で決めるのがベストです。2つ目、3つ目が出てからだと変更箇所が増え、一貫性を保つのが難しくなります。

2. ドメイン取得可能かを先に確認する

せっかく良い名前を思いついても、ドメインが取れなければ使いにくい。.com が理想ですが、取れない場合は .dev.io.cc なども候補になります。

3. 法人名と活動名を分ける判断

法人名(登記上の名称)と活動名(ブランド名)は分けた方が柔軟です。Koship合同会社が法人名、ZERONOVA LABが活動名。法人名は変更にコストがかかりますが、活動名は比較的自由に変えられます。

4. 検索ユニーク性を確認する

Google で名前を検索して、同名のサービスや個人がいないか確認します。「Zeronova」はGoogle検索でほぼ競合がなく、ブランド名として独占しやすい名前でした。

5. 読み方が伝わるようにする

日本で活動するなら、ローマ字 + カタカナ併記は必須です。初見で読めない名前はSNSで言及されにくく、口コミの機会を逃します。

まとめ — 名前は「インフラ」

個人開発者の活動名は、プロダクトの土台となる「インフラ」です。AuthorCard、JSON-LD、OGP、SNSアカウント、フッター、お問い合わせ先…あらゆる場所に名前が現れます。

後から変更するコストは想像以上に大きい。だからこそ、プロダクト開発の初期段階で「自分は何者として活動するか」を決めておくことを強くおすすめします。

名前に正解はありません。しかし、コンセプトを込め、検索でユニークで、読み方が伝わる名前を選ぶことで、個人開発者としてのアイデンティティが確立されていきます。

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Zeronova avatar

Zeronovaゼロノバ

Product Manager / AI-Native Builder

Web/IT業界19年以上・20以上のWebサービスを担当したPdM。東証プライム上場企業の子会社代表として事業経営を経験。現在はAIを駆使して企画から実装まで完結させる個人開発を実践中。

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